流れゆく日々、動かない息子

ゴールデンウィークは、カレンダー通りに休みました。
車で動物園に行ったり、少し時間を掛けて新幹線を見に行ったり、近くの公園で過ご
したり。

しばらく前から、平日は昼寝をさせていなく、土日は息子に昼寝するかどうか、選ん
でもらっています。
息子の言うことはその日、一日の最中でもくるくる変わるのですが、相当穏やかに過
ごさないと昼寝なしで夕食を楽しく食べられることはありません。
自分から昼寝すると言うこともありますし、黙って寝てしまうこともあります。
相当穏やかに、は部屋で遊んでいるときくらいで、公園に行っただけでも午後はグダ
グダになります。

さて、ゴールデンウィークの一日、先日集まった友人たちと、そのうち一人の家で
バーベキューをしました。
子供たちがお互いの顔を忘れにないうちにもう一回集まろう、という企画です。

ホストのおうちで全ての食材を用意してくれた、どころか、お肉を焼くのもそこのご
主人がしてくれたので、食べるために座っていただけ。
穏やかで天気もよく、最高の午後でした。

食材だけではなく、息子のためにおもちゃまで用意してくれていまして。
それが、手に持つタイプの扇風機です。羽の部分はフェルトで触ってしまったところ
で、怪我する心配のないもの。柄の真ん中あたりにボタンがあり、そこを押すと羽が
回るのです。
息子はたいそう気に入り、ずっと持っていました。
自分で涼むことには使わず、もっぱら何かに向かって羽を回し続けていましたが。

息子は、食事するからと座らされたことがまだ遊びたいのに、と不満だったらしく、
聞かれてもいないのに、バーベキュー嫌-い!お肉食べたくなーい!と叫んで、せっ
かく気を使ってくれているゲストの気分を害してどうするのだと両親をどきどきさせ
ましたが、焼けたお肉が運ばれてくるとモノ言わずぼおばっておりました。
お肉の他にもジャガイモやトウモロコシを焼いたり、サラダ、ガスパチョ、を用意し
てくれたり、食後にはフルーツポンチまで作ってくれました。
フルーツポンチ、子供の分をよそった後、大人の分はソーダをかけたのですが、こ
れ、びっくりするくらい美味しかったです。

主食にはおにぎり。
近くで採れたタケノコをふんだんに入れてくれたタケノコご飯のおにぎり、白飯のお
にぎりに醤油を塗りつつ、軽く焦げ目がつくまで焼いた焼きおにぎり、どっちも美味
しかったです。
余談ですが、息子はここでタケノコご飯の美味しさに目覚めたようで、連休中にさら
に何度かタケノコご飯を食べる機会に恵まれました。
さらに、連休後の幼稚園の給食でも出てきて大喜びしたようです。なんですが、、、
幼稚園の給食って、全部食べ終わったらお代わりができる、というルールなんです。
ところが幼稚園のタケノコご飯は、息子の苦手な油揚げが入っていたようで、それが
どうしても食べられなかったらしく、お代わりできなかったんだよ、と翌朝、訴えら
れました。

食後は、お庭で子供たちが遊んでいました。
今回は庭なので、新しいおもちゃが少なく(前回は室内だったので、ホストの子供が
持っているおもちゃを全て取り出して検分しておりましたが)、一人ではすることも
なかったからでしょうか、同じ年の女の子に力強く絡んでいました。
あそぼーよー!と言うのはもちろん、こうしたい!をすごくはっきり主張していまし
た。
相手の女の子が3ヶ月年上で比較的おとなしいこともあり、連れまわしていた感じで
す。

帰り道、車の中、後部座席で疲れて寝てしまった息子を、赤信号の度に振り向いて眺
めました。
あれだけ騒いでいたのが嘘だったかのように、まるで一言も発せず、一度も動いたこ
とのない人形であるかのように息子は眠っていました。
我が子がかわいい、という親であれば誰もが持つような感想を自分が持てたことに感
謝しました。
人と違っているのは息子であって、息子が周りにもたらすあれやこれやではないの
か、とも思いました。

そして、こんな日々がいつまで続くのか、少しでも長く続いてほしいとも思いまし
た。