妻の誕生日の後、初めての週末だったため、お祝いをしたいという話を家族でしていました。
息子も乗り気で、金曜の夜には、明日はママの行きたいところに行こうね、と話をしていました。
ところが、私たち夫婦で行きたい場所を決めるのに手間取り、土曜の朝に息子に提案したところ、息子が全拒否。近くの公園に遊びに行きたいと強く主張します。
他にも歯磨きを嫌がったり、グダグダと過ごしているうちに、妻のやる気(外出する気力)が萎え、結局は家の近くの公園に遊びに行きました。

公園では、これまで本来の用途では使えなかった遊具で遊べるようになりました。
滑車から釣り下がったロープにつかまり、移動する遊具です。
今までは、ロープを持って、一緒に走る、という遊び方だったのですが、何度か抱えたまま息子を移動させ(走り)、その後は手を放しても遊べるようになりました。
ひどく気に入ってくれたようで、大変な思いをしたかいがありました。

これなどは、できるのに手を出さない、という事例で、手助けが適切にできれば、息子のできることが広がる、ことを改めて実感しました。
息子の特性とは関係なく、子供の個性によるもの、ということです。

昼食の後、昼寝をしてから、息子も食べたがっていたケーキを買いに、数駅離れた場所まで買いに行きました。
そのケーキ屋さん、駅からも遠く、20分ほどですかね、歩いたのですが、ケーキ屋さんで売っていた飴を渡すことで、機嫌良く過ごせました。
状況が一変したのは、家に帰ってきてからです。
手洗い・うがいをしていると、突然、涙を流して、お腹が痛いいたいと訴えるのです。
普段、見たこともない様子にびっくりしました。

お腹を強打していないことは、ずっと一緒にいたので分かります。少なくとも、今日一日はありませんでした。
次に、食べ物に当たった可能性も、息子だけが食べたものはないことから否定されます。
もっと複雑な原因であれば、病院に行っても検査がされず様子を見るだけだと思われ、食あたり程度であればそのうち治まるだろうとも思いました。つまり、動かすことが返ってよくないかもしれないとは考えました。
しかし、お腹に手を当てたままぐったりしている息子を見るに見かねて、病院に連れて行きました。
もう一つ、息子が病院に行きたいと強く主張したことも、病院に行った理由です。

普段、病院は息子にとって全く楽しい場所ではありません。
小児科には少しおもちゃが置いてありますが、家で遊べるなら家を選ぶのが息子です。
まして、これから行く病院は息子が一度も行ったことのない病院だ、ということも説明しました(かかりつけは、その時間にはあいていなかったので)。初めての場所に行くことは嫌がられる可能性が高いからです。
幼稚園の先生や誰からから痛いときには病院へ、という話を聞いたのか、どのような理由だか分かりませんが、息子はそれでも病院に行きたい、と言いました。

土曜日の夜にもかかわらず、幸いなことに、救急外来がすぐ近くに見つかりました(先ほどケーキを買いに行った場所のすぐ近くだったため、同じ場所に舞い戻ることになりましたが)。
病院への移動中は、泣きそうな顔をして黙っている時間もあれば、電車を見て(好きな色の電車がきたので)はしゃいだり、どうもずっと痛いわけではなく、断続的に波のある痛さのようではありました。

病院では、案の定というか、予想通りというか、腸蠕動で痛みのでる子供が一定数いるのでそれではないか、様子を見て、痛みが引かないあるいは強まるようであれば、精密検査をしましょう、ということになりました。
待合室に戻ってお会計を待つ間、置いてあったおもちゃを、効果音(ごぉー、とか)つけて遊んでましたからね、まあ、ホッとしました。

私たちがちょうど帰ろうとした時、入れ違いで2歳になったかどうかくらいの男の子がやってきました。
騒ぐ男の子を両親が必死に落ち着かせていました。
待合室は空いており、その場にいたのは、診察の終わって会計を待つ私たちだけだったので、子供に対してはやりたいようにしてくれていいんだよ、と思いましたし、ご両親に対しては、大事ないといいですね、と心の中で思いました。

土曜日の深夜に緊急外来に来るのは、相当な何かがあったのだろうと思います。
自分達もそうでしたが、診察が終わらないと気が気ではないでしょう。
ご両親にとって、騒ぐ子供をあやすことが、不安から目をそらす一助となるのかもしれません。
いずれにしても、ご両親もお子さんも、そんな目に囲まれていることが伝わればいいのに、と思いました。