鬼ごっこ

公園で遊んだあと、友人の家に行きました。

そこの子供は1学年上の女の子、2学年下の男の子です。

 

お風呂が2階にあるため、1階はほぼリビングだけだそうで、とても広いリビングでした。

犬を飼っているので、ゲージがリビングの脇にあり、その奥が子供の遊び場になっている和室でした。

 

私たちが最初に着いたのですが、幸い?なことに、お父さんは料理で手一杯なので、私たちは母親と話しており、子供たち同士で遊んでいました。

女の子は、小さい弟がいるせいか、息子の遊び相手になってくれました。

というか、息子が部屋に置いてあるおもちゃを見てみたいと言い出し、女の子が順番に取り出しては遊んで見せてくれるのですが、そこで息子は納得し、次はあのおもちゃは何だ!?と言い出すことの繰り返しです。

私は他人の家ということもあり、片づけられないおもちゃが増えていくことが気持ち悪いのですが、その出したおもちゃで下の弟が遊び始めたりして、すぐに収集がつかなくなり、ほおっておくことにしました。

 

おもちゃはまだいいのですが、次に息子がやりたがったのが、粘土。

自宅でも取扱いに多大な注意を要するのに、他人の家でそれをやるのか。

しかも、まだ開封していない粘土を開けるよう、執拗に頼む息子。

私と私の妻は、二人ともかなりケチな方だと思います。なので、粘土も他のが使えなくなるまで、新しいのを開封させるのはとても渋ります。

でも、友人は違うんですよね。

ザクザク開けていきます。

それを見ていると、私たちが普段、息子のしたいことをなるべく優先してあげようとしているものの、やはり制約っていろいろとあるんだな、と考えさせられました。

 

順次、ゲストが到着して、まずはお昼を食べましょう、ということになりました。

ここで、息子が最初のいやいやを発揮します。

曰く、食べたくない、お腹すいてない、遊んでいたい!

いつもなら、何よりも楽しい食べる時間。それよりも遊んでいたいほど楽しいのか、というのは、特に他人の家で緊張して、固まってしまうのではないかと心配した私たちからすれば、ある意味うれしいことでした。

とは言っても、みんな集まってごはん食べようから一人放り出すわけにもいかず、説得してテーブルにつかせました。

すると、まあ食べるんですよね、いつもよりたくさん食べたかもしれないくらい。

途中でパスタが出てきたのですが、息子は麺を食べる?と聞かれて、大好き!と答えていました。

が、中華麺は好きなのですが、パスタもうどんもあまり好きではありません。

麺と言われて即座にラーメンだ、と思った息子にも問題がありますが、正さなかった私たちにも問題があり。

それでも、なんだかんだ用意された分は完食していましたが。

 

ゲストの中でも一番最後に来た子は、息子と同級生の女の子。

人見知り、場所見知りがすごいと聞いてはいましたが、本当に両親にべったりでした。

前回(と言っても2年前)に会ったときは、彼女の自宅だったこともあり、そんなイメージはなかったんですが。

この女の子が、だんだんと両親から離れ、ホストのお姉ちゃんと遊び始めると、息子はポツンとしていることが多くなりました。

年下の子とは意思疎通ができず、女の子同士の会話にはついていけないんですよね。

そうすると、親(つまり私たち)のところに一緒に遊んでくれと言いに来ます。

 

そんなことをしている間に、食事が終わり、お菓子をつまみながら親たちが雑談していると、幼稚園の流行についていくのも大変だよね、という話になり、恋ダンスをみんなして踊っているんだよね、という話になりました。

で、まあ、DVDもあるし、子供たちに踊ってもらうか、みたいな流れになりまして。

うちの息子は手遊び歌にも乗っからないくらいなので、ダンスをするなど、はるかかなたの出来事です。

しかもあまりテレビも見せていないので、恐らく恋ダンスなど、生まれて初めて目にしたはず。

楽しそうに踊る子供たちをしり目に(ちらりと見に来ましたが)、自分の遊びに没頭しています。

まあ、いつもの事ではあるとはいえ、やはり寂しいものだなあと思います。

まだ2歳になったばかり、やはり今日初めてこのビデオを見た男の子が一生懸命、みんなに合わせて体を動かしているのとあまりに対照的で。

 

身体を動かしたことで興奮してきたのか、ダンスしている面々(つまり息子以外)は家の中を走り回り始めました。

ホストのお父さんが鬼になって子供たちを追い回して。

やっぱり子供って走るの好きだねー、走ると同時に奇声を上げるよねーなんて親たちは言っていたのですが、やはり息子はわれ関せず。

黙々と粘土に取り組みます。

 

ところが、鬼役のお父さんが子供たちの写真を撮り始めると、子供たちの間で、誰が鬼をやるかでもめ始めます。

子供ってあんなに鬼役が嫌いなんですね、女の子だけなんでしょうか。

そこに猛然と名乗りを挙げる息子。

いや、びっくりしました、突然参戦するので。

 

そこからは息子が鬼役になり、ガオーと意味不明な叫び声を上げながら他の子供たちを追い回します。

子供たちが近くに来たら、パパもガオーってやってね、と依頼される始末。

そのまま、くたくたになるまで遊んでおやつを食べて過ごすことができました。

 

友人からいただいた絵本も気に入り、その家で2回、帰りの車の中でも、家に帰ってからも、何度も読み聞かせることになりました。

何故か、夕飯は、みんなで作って食べるものがいい、と言うので、お好み焼き屋でも行こうか、と誘うと泣いて嫌がり、焼肉屋に行くことになりました。

目当ての焼肉屋は満員、次に行ったところ、また次にいったところは店の作りが気に入らない(入れない)ので、焼き鳥メインの居酒屋に行ったのですが。

 

食事の後、布団に入ると、ものの数分で寝息を立て始めました。

今日はさぞ疲れたことでしょう。

満足そうに眠る息子に、お疲れ様、と声を潜めてつぶやいた一日でした。